コーリン・アーヴェリス ぶん セバスチャン・ぺロン え
ひさやまたいち やく 評論社

わんちゃんを愛するすべての人へ あたたかな気持ちになれること間違いなしの一冊!

先日、わが家の飼い犬が体調を崩し、治るまでの二か月ほど、つらい気持ちで過ごしていました。
普段、人一倍(犬一倍?)元気なこが、ソファーの下やトイレでうずくまり続け、食事も欲しがらず。
「言葉を話してどうしたのか教えてほしい」と心の底から思いました。
今ではすっかり回復しましたが、ペットは家族同然の存在。
当たり前に散歩に行けることがどんなに幸せなのか。
しみじみ感じました。
この「きぼう」は愛犬と飼い主の少年との交流がテーマ。
病気になってしまった愛犬のことを思う、主人公の様子に胸がせつなくなります。
ある日、起きてこなかった主人公フィンの愛犬コメット。
獣医さんのところに預けられますが、フィンは心配でたまりません。
そこへ懐中電灯を持ったお父さんがやってきて、「なにか、ぼくにできることある?」と聞くフィンに、「きぼうをもつことだ」と優しく諭します。
「きぼうはひとすじのひかりをくれる。あたりがどんなにくらくてもね」と話すお父さんの言葉の深さ。
暗ければ暗いほど、ひとすじのひかりは輝いてみえるのかもしれません。
以前、どこかで読んだ医師の書いた文章のなかに、病気が進んだ状態で見つかり、
亡くなってもおかしくはない患者さんのなかで奇跡的に回復する人たちが一定数いて、
その共通点は絶対に治ると信じてゆるがないことだとありました。
このきぼうを読んで、ふと思い出した話ですが、信じ続けることの大切さをあらためて感じます。
とは言え、よほど楽天的な性格でないかぎり、不安に押しつぶされそうになるのが人間です。
眠れないフィンを勇気づけてくれたのは、空に輝く大きなおつきさま!
フィンはいちばんおおきなねがいをおつきさまにたくします。
だれかのことを一生懸命に思う心がきぼうのひかりとなり、よぞらにあふれ、きらめいていきます。
よるのまちにきぼうのひかりがきらめいて流れていくさし絵も美しく、優しい気持ちになりますよ。
生きていると思うようにならないこと、不安に打ちのめされること、落ち込んで元気がでないことなどたくさんありますよね。
順調でないときこそ、フィンのお父さんの言う、「きぼうをもつ」ことの意味を噛みしめませんか。
わんちゃん好きはもちろんのこと、読むと誰もが温かな気持ちになること間違いなしの、
おススメの一冊です。



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