もりのちいさなはいしゃさん2
え:はっとりみほ ぶん:かみひらかわゆり 山画廊

桜の季節にぴったりな友情がテーマの絵本。ワニくんとねずみのはいしゃさんとが互いに思い合っていたことがよく分かり、ほっこりすることまちがいなしの一冊です

若い頃は春になるとなんとなく眺めていた桜の花。
年を重ねるにつれ、あと何回見られるのかしらと先を考えるようになってきました。
それぐらいソメイヨシノは短期間で一気に咲き、いさぎよく散ってしまう、美しくもはかない花ですね。
その桜の花がカギとなって「やくそくのおはなみ」のお話は展開していきます。
ワニくんとねずみのはいしゃさんは、春になったら、はなみがはらでおはなみをしようと約束をしています。
なにせ、ワニくんは寒い冬の間は旅に出て行ってしまうのですから。
無事に戻ってきたワニくんは、わくわくドキドキ桜の花が咲くのを待っています。
やっと咲いたと、はいしゃさんのところに出かけますが、仕事が忙しい様子に約束なんて忘れてしまったのではないかと疑心暗鬼に。
とうとう、「はいしゃなんてやめちまえよ」と暴言まで。
でもでも、はいしゃさんもちゃんとおはなみの約束を分かっていて準備していたのですよ!
このお花見弁当の絵の美味しそうなこと!
サンドイッチに卵にフルーツなどなど。
見ているだけで幸せな気持ちになります。
逆に、ワニくんがこっそりと味見をした、はいしゃさんが用意していたお弁当の残骸(笑)
リアル過ぎて笑ってしまいます。
行き違いがあってもなんのその。
互いを大切に思う心が本物なら、ちゃんときれいな花を咲かせるのでしょう。
ワニくんのようなまっすぐな気持ち。
はいしゃさんのような、こまやかなまごころ。
どちらも大人になって年を重ねるにつれ、すりへっていってしまうような気がして、寂しいかぎり。
せめて、この春の時期に、「やくそくのおはなみ」を読んで、友情っていいなと感じてみませんか。
誰かを誘って、桜見に出かけたくなること間違いなし!
絵もストーリーもステキな、おススメの一冊です。



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