新美南吉 作 津田真帆 絵 大日本図書

南吉作品が大好きで、半田市の新美南吉記念館を訪れたことがあるKumaです。
今回は無償の愛がテーマの絵本。ぜひ、南吉ワールドを味わってみてください」

南吉と言えば、小学校の教科書に掲載されている「ごんぎつね」が有名ですね。
「手袋を買いに」や「おじいさんのランプ」なども読んだことがあるでしょうか。
ところで、このサイトは「絵本」の庭。
新美南吉は児童文学作家と言われていますが、絵本と児童書の違いをご存じですか。
絵本は絵が物語の中心になり、絵がないと話が伝わりにくい子ども向けの本のことで、
児童書は文が物語の中心で、絵は補助的な役割の子ども向けの本のことだそうです。
南吉が生きた時代は現代のような絵本などはなく、作品は文字ばかりの物語として書かれていますが、今ではたくさんの作品が絵本になって親しまれています。
今回紹介する「巨男の話」は、こんなにも無垢な愛情があるのかしらと思える、
純粋なラブストーリー。
津田さんの絵が、悲しい結末の物語に趣を添えています。
主人公の巨男は、恐ろしい魔女の息子でありながら、心の美しい優しい人物。
魔女の魔法で白鳥に変えられてしまった王女を肩に乗せて都に出かけた巨男は、
人々に煙たがられ、王様からは無理難題を命じられても、ひたすら懸命に働きます。
そんな中でも一番の関心事は、白鳥に変えられた王女をなんとか元の人間の姿に戻すこと。
そのためにはなにを差し出しても後悔などない!という強い想いがひしひしと伝わってきます。
最後の「私は、いつまでも・・・」という王女の言葉によって、
巨男の見返りなどみじんも考えてない純粋な想いが報われたことが分かり、
読んでいるこちらまで救われた気持ちになり、心の奥がジーンとします。
バレンタインデーのある二月、「巨男の話」を読んで、純粋な愛について考えてみませんか。
きっと、ステキな冬の一日となりますよ。



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